今万博が開催されている上海から近い杭州へ昨夏行ったときの話です。
中国は、サービス業に携わる人のサービス精神が全く無いのでもう行きたくない、
と言う人が多いです。
確かにそうです。私も杭州ではあちこちで味わいました。
たとえば、
外資系一流ホテルのスタッフが朝エレベーターの傍に立っているのですが、
目が合っても「おはよう」の一言も言わず知らん顔をしている。
朝食バイキングで、食べ終わるやいなや速攻で何も言わずお皿を片づけにくる。
観光客船や博物館のチケット窓口でチケットやおつりは投げて返す。
中国語で「謝々(=ありがとう)」って言葉がありますが、あれは
覚えていかなくてもいいかも。
向こうも言わないのでこっちも言いたくなくなってしまいます。
感謝するようなこともあまりしてもらえないしね。
この旅行中ほとんど聞きませんでしたよ、この言葉。
「リャンジャン(=2枚)」だけで十分と思ったほどでした。
それも2本指を出せばオーケーだけどね。
「ごめんなさい」はもっと不必要。
でもこれが中国なんです。
日本と同じことを期待してはいけません。
中国に行くときは私もチケット売り場では割り込みをすることに
しています(^^ゞ
ところが・・・
中には日本人以上に親切な人もいるんですねぇ!!!
無愛想スタッフがいた先の外資系とは別の外資系ホテルでのことでした。
トイレ休憩(おみやげも買いましたが)と滞在ホテルへ戻るためのタクシーを
確保するためにそこに行きました。
玄関前にはタクシーが全然いなかったので、ホテルの中にいたロングチャイナドレスを
着た女性スタッフに手配をお願いしました。
ところが、やはりなかなか来ないんですね~。
待ってる間、この女性(若い!スタイルいい!美人!)は私たちに
英語でにこやかに話しかけて来てくれました。
実はホテル学を学んでいる大学生で、今ここには研修に来ていること。
日本に憧れていていつか行きたいと思っていること、などなど・・・。
で、かなり待ってもまだタクシーは来ません。
冷房が利いているとはいえ、ものすごく蒸し暑い中を長時間歩いて観光し、
全身汗だらけになった私たちの顔から更に汗が噴き出してきます。
そのスタッフは、ちょっと待ってください、と言ってどこかへ行って
しまいました。
・・・他の仕事に行ってしまったのかな・・・
と思ったら、しばらくしてからなんと冷たいおしぼりを2つ持って戻って来たのです。
とてもとても助かりました。
なんて親切な女性なんだろう♪
たぶん20分くらい私たちにつきっきりで話しをしてくれました。
さて、車もようやく来たのでタオルを返そうとしたのですが、持って帰って
くださいとのこと。(それはちょっと困りましたが)
中国では珍しい親切な人にめぐり合うことができて幸せな気分になりました。
それからもう一人、マックに入ったときのことです。
高校生位のはきはきしたボーイッシュな女性スタッフでした。
バーガーセットなどをオーダーしたら、そこで待っててくださいと
言われたものの、出来上がっても中国語がわからずぼーっとしていました。
そうしたら明るく「ハロー!」と声をかけてくれました。
たぶんこれは日本ではふつうのことですよね。
おそらくこちらでもマニュアル通りに動いているのかもしれませんが、
中国ではこんなことでも、いい人だ!と感激してしまうのです。
後でわかったことですが、オーダーを間違えていたけどね(^^ゞ
大概の人は、しゃべる体力を客にではなく、同僚との雑談に使ってしまうのですから、
声をかけてくれたこと自体が重要なのです。
それから、笑顔も同僚のためだけじゃなく、客の私たちにも向けてくれたことが
うれしかったです。
日本と違うことを承知しているから無愛想でもちっとも不愉快じゃありません。
でも中にはこんな素敵な人々もいるのです。
親切な2人の共通点は英語でした。
外国に目を向けていいところを吸収してるんですね。
こういう人たちが将来中国を担ってくれたら中国は更に飛躍するのではないかと
思っています。